【実話】妻が保育園の園長から退職勧奨を受けた日。理不尽な現実と家族の決意 【その2】

これは、僕の妻に本当に起きた話です。
そして今もなお、進行中の出来事です。
この先どうなるか、僕たち自身にもまだわかりません。
前回の記事では、園長から突然の退職勧奨を受け、夫である僕が妻の勤務先へ経緯と事実確認を求めに行ったところまでを書きました。
今回は、その続きを綴ります。
退職勧奨の理由 【その1】 定例会議への不参加
次男が4歳を迎える年の3月、妻は副園長に来年度の勤務形態を相談しました。
「今は時短勤務ですが、4月からは定時まで働こうと思います。
ただ、業後の定例会議(17:30~20;00)には出席できません。どうすればいいでしょうか?」
副園長は、「小学校入学前までは時短勤務を継続できる」と提案。
「会議を自己都合で欠席するよりも、時短勤務のほうが自然」とアドバイスをくれました。
その言葉を信じて、妻は時短勤務を継続しました。
しかし、それが後になって退職を勧められる理由に変わったのです。
園長はこう言いました。
「会議に出ていないと、私の言葉は直接聞いていないのだから、この保育園の一員とは言えないの。
「他の人は旦那が子供を見ているのよ。あなたの家はしてくれないの?夜ご飯作ったりもしないの?」
「子供を会議に連れてくればいいじゃない。」
妻は返す言葉を失ったと言います。
育児や家庭の事情を抱えながらも、子供たちのために日々奮闘している人に対して、この言葉はあまりに冷たく響きました。
「会議に出られない=園の一員ではない」
この一言に、現代の働く母親の立場がどれほど軽視されているかが表れています。
家庭を持つ職員にも柔軟な働き方が求められる時代です。
それを理解しない職場は、誰を守るのでしょう。
退職勧奨の理由 【その2】 育児と介護に専念すべき
僕たちには9歳と4歳の子供がいます。
妻は子育てと仕事を両立するため、時短勤務を選んでいました。
しかし、その働き方は副園長が勧めたにもかかわらず、園長はこう言いました。
「育児に専念すべきよ。」
さらに追い打ちをかけるように、私の実母が脳梗塞で倒れ、リハビリ後に自宅に帰るタイミングでした。
そのことを職場の仲の良い先輩に何げなく話しただけで、園長は一方的に決めつけたのです。
「介護に専念すべきよ。」
「そんなにお金が欲しいの?」
「両立なんて無理よ。」
「あなたはパートと同じ。看護師は常勤でないと補助金が出ないの。」
子育てや介護に向き合いながら働く女性に、この言葉を投げかけるのが園長だという現実。
妻の言葉を聞きながら、僕は言葉を失いました。
子供を預かる場所で、働く母親が否定される――これほど皮肉なことがあるでしょうか。
退職勧奨の理由 【その3】 新年度初頭の小さなトラブル
妻は看護師として採用されていますが、保育士と同じように保育にも入っています。
新年度、0歳児担当として加わった矢先のことでした。
ある朝、椅子から椅子へ子供を移動させた際、機嫌の悪かった子供が泣いてしまいました、
それだけの出来事が、後に大きな騒動へと発展します。
他の保護者が「保育士が乱暴に扱って泣かせた」と泣いた子供の母親へ伝え、園にクレームが入りました。
実際には、他の職員も「乱暴に扱った事実はない」と証言しており、ケガもありません。
にもかかわらず、園長は事実確認を一切せず、妻を責め立てました。
「保護者がそう言っているんだから、あなたがやったのよ!」
「保育園始まって以来の危機だわ!」
反省文の提出を強制され、職員を守るどころか、突き放したのです。
そして、その出来事が”退職勧奨の理由”として挙げられました。
僕の職場(金融関係)でもクレーム対応は頻繁にあります。
けれど、上司はまず事実を確認し、必要なら一緒に謝ります。
たった一件の、しかも誤解から始まったクレームで職員を切り捨てる。
その姿勢に、僕は心底驚きました。
妻の話を聞いて思ったこと
すべての話を聞き終えた時、胸が締め付けられるような気持ちになりました。
家族のために、子供のために、懸命に働いてきた妻。
家から自転車で通える距離で、保育園だから働くお母さんには寛容だろうとの思いで選んだ職場が、こんなにも彼女を追い詰めていたなんて。
「今まで頑張らせてしまって、本当にごめん。」
そう伝えた時、妻は泣きながらも微笑みました。
でも、その笑顔が痛々しくて…僕は決意しました。
園長との面談には、夫である僕も同席し出来る限りのサポートをする。
これ以上、妻だけを不利な立場にさせないために。
話し合いのゴール
僕たちが求めているのは、決して対立や復讐ではありません。
ただ、正しいことを正しいと言える環境にしてもらいたいだけです。
話し合いのゴールは明確です。
1.園長が非を認め、謝罪してくれること。
2.妻が安心して働ける環境を整えること。
感情的にならず、冷静に。しかし決して引かずに。
僕たちは真実と向き合う覚悟を決めました。
次回予告
園長との直接対談で、何が起きたのか。
どんな言葉が飛び出し、どんな空気が流れたのか。
そして、その場で”ある決定的な言葉”が放たれます。
そこから物語は、思いもよらない方向へと動き出しました。
次回、「園長との面談、その結果」をお伝えします。
お読みいただき、ありがとうございます。
この出来事は今も続いています。
同じように理不尽な職場環境で苦しんでいる人たちに、少しでも「自分だけじゃない」と思ってもらえたら嬉しいです。
小さな声でも、積み重なれば誰かを救う力になると信じています。
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